御座石鉱泉〜鳳凰三山周回

実施日:2025年4月26-27日
山 域:鳳凰三山
参加者:高柳

翌週に計画していた笹山の足慣らしのつもりで気軽に入山したところ、少々しっぺ返しを喰らった恰好の登山だった。まだ夏にはなっていないことを忘れていた。
燕頭山まではただ歩くだけだが、Co.2300を過ぎて尾根を北側にトラバース状に歩くところで雪がかなり残っており、チェーンスパイクをつけて通過した。
ズボズボと踏み抜きながら鳳凰小屋に至り、この先の様子がわからないのでここまでにすることにした。テンバにも残雪があるからスコップを借りて整地し、テントを張った。小屋は今日から営業開始で20人ほど宿泊予定とのこと。夕食までダラダラするが、徐々に冷えてきて深夜の冷え込みを考えて憂鬱になる。3シーズンシュラフ+上下ダウンしか持ってきていなかった。案の定、夜は凍えた。まどろむことはできた。南御室の温度計は氷点下4度を指していたそうだ。
翌朝、寒さで動き出す気にならず、行程を一日延ばして南御室小屋で一泊する可能性も考えた。すっかり日が昇ってから歩き始め、凍った賽の河原を上がって尾根に出ると暴風だった。景色をゆっくりと眺める余裕もなく観音岳方面に歩く。観音岳へ向かう尾根の北斜面に雪が多くついており、雪を掴みな
観音岳北から振り返る
がら登る斜面は強風もあって少し怖かった。防寒手袋を持ってきていなかったので冷たい。
あとは雪も少なく、薬師小屋に至った。薬師小屋から南御室小屋にかけてのシラビソ林は綺麗だ。南御室小屋の方によれば、大ナジカ峠までのやせ尾根は雪がついているのは間違いないとのことだったから、危ないので中道を降りることにした。当初、大ナジカ峠、千頭星山、御所山を通って降りようと考えていたのである。「大ナジカ峠」、甘利山方面から千頭星山より先へ行こうと名前をよく耳にしても、結局歩くことができていない。この時期は夜叉神から来る登山者がほとんどだとのこと。
中道からの下山道はズボズボ雪に足を取られて鬱陶しい。シラビソがなくなってくるCo.2000ほどまで残雪があった。カラマツ植林、ウラジロモミ植林を抜けてやっとゆるい斜面の林道に降りるが、その先も長かった。青木鉱泉から御座石鉱泉へ乗越しが最後にうんざりした。出迎えに大きな犬が盛んに吠えてくる。
足慣らしのつもりがかなり疲れた。よく考えたら夏でも冬でもない残雪期の登山、初めてだったかもしれない。
(高柳)


 

2025年04月26日