還暦祝いの白馬三山縦走

実施日:2025年7月26日(土)~27日(日)
山 域:北アルプス・白馬岳
参加者:刑部、榑林、青木、渡辺、青木、齊藤

当会には近年若い会員がたまに入会するが、平成以降の山岳会としては極めて稀な現象だ。一方古い会員は当然老けていき、私も60歳を迎えた。還暦登山という発想は以前からあったが、言うだけで今まで実行されることはなかった。そうした中、斎藤君が積極的に私の還暦登山を計画してくれた。目的地は白馬岳、そして白馬鑓温泉だ。猿倉に入るのにバスやタクシーの予約が必要だった、など計画には苦労があったようだが、そこはまぁ、お任せ。
さて、山行当日、素晴らしい天気に恵まれた。去年は通行禁止になったという大雪渓だが、今年は大雪渓の名に恥じない規模を誇り、我々登山者を天上の世界に導いていた。
快適に雪渓を登り到着した白馬山頂で還暦祝いの赤いベストと帽子を渡される。いやいやいや、こんなもの用意してたの? とは思ったものの、抵抗することなく着用させていただいた。実は結構に気に入って、この後寝るまで着用した。
さて、夏の北アルプスならば生ビールが必須であろう。村営小屋のテントに戻る途中、白馬山荘のスカイプラザに立ち寄りテーブルを占拠した。ここでのトピックがあるのだが、本稿では2杯目のビールが無料で振舞われたとだけ触れておこう。
二日目は杓子岳と鑓ヶ岳を縦走。さらに鑓温泉を経由して猿倉に降りる。齊藤らしい、還暦祝いとは思えない年寄りに対して情け容赦ないプランだ。
晴天の中、縦走が始まる。このコースで印象深かったのはコマクサの群落だ。昨日も大雪渓から稜線に至るお花畑はまさに百花繚乱いうべき賑わいだった。しかしコマクサという植物は一見弱そうに見えるが、実は、他の植物の生育が厳しい環境で単独で群落を形成するのである。
白馬鑓からの下山の途中、鑓温泉の露天風呂に入る。混浴用に赤ふんどしまで用意されていたのだが、どうすればいいのかわからず、着用していない。
温泉には入ったがこれで終わりではない。わかっていることだが、ここから先が長い。今年は残雪が多く、鑓温泉のオープンが遅れたとのことだが、歩いてみると大変さが理解できる。雪の上を歩く個所が多いが、それをつなぐ道は新たに地面を切り出した個所もあり、登山道整備の苦労がしのばれる。
雲が出てきたのは幸いだったが、それでは足りない暑さの中、ひたすら猿倉まで歩きとおした。途中の小日向のコルでは熱中症で救助された登山者がいた。北アルプスとはいえども、暑さにご注意。
下山後、倉下の湯にて今日2度目の温泉に入った。
参加いただいた皆さん。祝福いただきありがとうございました。
(榑林)



 

2025年07月26日