32ndハセツネ
実施日:2024 年 10 月 13日(日)~14 日(月)
山 域:奥多摩山域(71.5km)
目 的:日本山岳耐久レース(24時間以内)~
参加者:内山(章)、内山(道)
行 程:[8/13]五日市中学校スタート3:00→ [8/14]五日市会館前ゴール(朝)
長谷川恒男Cup、ハセツネなどと呼ばれています。今回が第32回目となる老舗の大会です。主催は一般財団法人日本山岳スポーツ協会、主管は公益社団法人東京都山岳連盟、大会会長は都岳連会長廣川健太郎氏(随分とお世話になったアイスクライミング本の著者)です。
さて、内山道子12回目の完走、内山章10回目の完走を達成しました。タイムは公表できるようなものではありませんが、二人とも出走したハセツネはすべて完走しています。
日中例年になく高い気温で夏日の中のスタート。直後の低山は毎度のことながら大渋滞、その後は渋滞と小走りを繰り返し12kmあたりで両足が攣り始める。この地点で攣ることは良くあるが重症化しないよう慎重にコントロールする。22kmの第一関門(浅間峠)からはストックの使用が認められているので、そこまでいけば何とかなる。それは分かっている。でもキツイ。ストックで足の負担を減らして少しづつ回復させる。
既に暗闇の中走者もバラけ、ヘッドランプを頼りに速足の先行者を小走りで追うが追いつかない。自分も走るのをやめ速足にしてみると大してスピードは変わらない。そんなもんです。コース中最高峰の三頭山への登りはマイペースと言えども一気に登れたので大夫足が戻ってきたようです。
35kmを過ぎ三頭山山頂からはほとんど前後に走者がいないので快適に走り下ることができました。気温の低い年だと汗が冷えてガタガタ震え寒さが恐怖になる第二関門の給水も今年は全く寒くありませんでした。1.5ℓの給水を終え、後半に向けてリュックのポケットに行動食を詰め、いざ出発しようとしたら何と道子会員が関門に到着した。意外と差がついていない。少しだけ言葉を交わして先に出発する。おそらくここで15分は先行できるだろう。
少しの登りも足に効いてくるようになる。小河内峠から45km地点の先、御前山を越えれば大きな登りはもうない。はずである。でもこのあと50kmの大ダワまで細かいアップダウンが、もう勘弁してくれという感じ。
大ダワでトイレによってから出発しようとすると道子会員がいた。ヘッドランプの電池交換をしていた。少しでも早く行かなければ、「お先に」。大岳山を越え、いつもなら何でもない岩場の下りで足が曲がらず難儀する。
御岳山から日の出山山頂60km地点、残りは下り基調の10kmちょっと、下界が近くなり薄手の重ね着を脱いでいると道子会員が追い上げてきた。もうダメだ。とうとう道子会員が先に出る。長い階段の下りで必死に後を追う。道子会員は飛ばし過ぎて足が痛いようだ。ストレッチをすると言う。チャンス。最も苦手な最後の10km、足が残っていないと全く走れないのだが、何故かまだ走れるぞ、こんなに出し切っていいのだろうか。
ここでふと考えた。スタートの時、自分の方が若干前の方に並んでいた。つまりその分早くゴールしないと負けになってしまう。その差を1分と見積もった。振り向いて後ろに姿が見えるようではいけない。少しでも加速しなければ。ゴール地点では一人、二人、三人と知り合いが応援してくれている。
やった、10回目の完走。応援の知り合いには道子会員がすぐに来ると伝えて自分もスマホのカメラを向けた。結果はスタートの時間差を計算して71.5kmで51秒の勝ち!
(内山)