羽根子山~足和田山~紅葉台 縦走

実施日:2025年6月29日(日)
山 域:富士山
参加者:勝俣、羽田、中安、田中

集合場所の道の駅かつやまは、早朝なのに車中泊の車で満杯だ。少しでも歩く距離を短くしたいので、羽根子山登山口に一番近い駐車場に車を停める。高齢者は弱気なのだ。
羽根子山までの登山道の傾斜は緩く幅員もあり、杉木立が直射日光を遮って涼しく快適な登りだった。大嵐天神社でお参りをして、林道を横切って本格的な登山道に入る。汗をかかない程度のペースでゆっくりと登る。樹木が邪魔をして展望はあまりない。登山道は何本もあるが、尾根筋の登山道を忠実に登る。やがて展望が開けて、富士山の全貌が現れる。眼下には大嵐の集落が、手の届きそうなところに見える。
再び眺望のない樹林帯の急坂を登り、やがて道が平坦になりペースを上げると、木製の展望台が現れる。ここが足和田山山頂、通称五湖台だ。北に西湖、南に富士山が見えるが、残念ながら富士山は雲の中に入ってしまった。
ここからもと来た道を引き返す予定だったが、和子さんと早衣子さんが、「すぐそこが駐車場よ」と言う。それなら三湖台もすぐ近くだから紅葉台まで行ってみようということになった。しかし、それは彼女たち揃っての記憶違いで、実際はそれから1時間半たっぷり歩くはめとなった。
もう引き返す気力もないので、国道に出てバスに乗るか紅葉台でタクシーを呼ぶか検討していたところ、田中君の服装を見てひらめいた。彼だけ、ジョギングシューズに短パンで、トレイルランニングスタイルなのである。
「田中君、走って車、取って来てよ」
田中君は疲労困憊した高齢者たちの依頼を断りきれず、「はい!」と言って視界から消えていった。
残った三人は、三湖台で西湖と十二ヶ岳の展望を存分に味わって、紅葉台のレストハウスでアイスを食べたりノンアルビールを飲んだりして時間を潰すが、田中君が一向に現れない。仕方なく歩いて林道を下っていると、田中君の運転する車が登って来た。9キロメートルの舗装道路を走った田中君は、さすがに汗だくであった。
(中安)



 

2025年06月29日