白馬バックカントリースキー
実施日:2024年12月21日(土)~24日(水)
山 域:北アルプス
参加者:中安
朝、バックカントリースキー一式、クロスカントリースキー一式、4日分の食糧、そしてギターと楽譜を満載した我が愛車ピクシスは、甲府の我が家を出発した。高速は使わない。下道を寄り道しながら白馬へと向かう。今月の診察で、主治医から遂に禁酒令が発せられた。飲み過ぎ食べ過ぎによる糖尿病とそれに伴う肝機能低下だ。だから今回はアルコール類を積んでいない。
肝機能恢復には良質のたんぱく質が必要なので、昼食はやっぱりステーキあずみの店で特大ステーキを喰う。そして、デリシア白馬店で買出しをして林道の山小屋入口の駐車場に着く。例年になく雪が異常に多い。小屋までの200メートルは、膝上のラッセルだ。それも大雪警報が発令中だ。荷上げに二往復すると精魂尽き果てた。辺りはすでに薄暮に包まれている。風呂にも入らず、独りしゃぶしゃぶをして眠りに就いた。
二日目の朝を迎えた。大雪警報は発令されたままだ。車を雪から掘り出すのに小一時間を費やす。出遅れて栂池高原スキー場へ行くと、すでに中央駐車場も第二駐車場も満車だ。空いたスペースは積雪があり、除雪すれば止められないこともないが、また除雪する気力もないので小屋へ引き返す。小屋からスキーを履いて林道を登れば、スキー場の鐘の鳴る丘ゲレンデに出ることができる。しかし、スキーを履いても膝まで潜る深雪に難航し、途中で諦めて引き返す。小屋に着くと疲労困憊し夕刻まで眠り続け、その日は小屋から出ることはなかった。夜半に大雪警報は注意報に変わった。
三日目の朝、やっと雪は止んだ。しかし、風が強い。雪の中から私の車が出てきた。今日は平日なので駐車場は空いている。チケット売り場のお姉さんに、ゴンドラは強風でいつ止まるか分からないと言われたので慌てて乗ったら、予想どおり栂の森のリフトは運休していた。ゴンドラ山上駅から一気に滑り降りたら、まだ午前中だった。午後暇なので日本海へ魚を食べに行った。能生海岸のシーサイド磯貝の磯定食は絶品だ。アカウオの煮付けがなんとも不思議な味だ。日本海は大荒れで、まるで私の人生のようだった。
マリンドリーム能生でベニズワイガニを三匹買ったら三匹おまけで付けてきた。よく分からない商売をしている。岩岳の湯に浸かってから小屋へ帰る。すでに日が暮れていた。
四日目は再び小屋から栂池高原スキー場鐘の鳴る丘ゲレンデを目指すが、やはり深い雪に阻まれて敗退する。今朝淹れたコーヒーをテルモスからカップに注ぐと、雪の結晶が褐色の水面に消えていく。ゆっくりとコーヒーを味わって英気を養ってから滑降態勢に入る。昼食は余ったホルモンで野菜炒めを作るが、あまり旨くない。
結局、この四日間は大雪のためほとんどスキーをしていない。こんなはずじゃなかったのだが、まっ、こんなこともあるだろう。
(中安)
