甲府裏山周回
実施日:2024年12月22日(日)
山 域:甲府市
参加者:高柳
クリスマス直前の週末だった。街でワインを飲んだ。早朝に目が覚め、朝日が強く差し込んだ。重い頭を覚まそうと山に行くことにする。
自宅から歩くことにした。湯村温泉に着いた。工事が進められている。この寂れた雰囲気は変わるかもしれない。
塩澤寺を経由して湯村山の尾根へ上がる。途中のコナラ林は枯れ木が目立つ。市天然記念物の残存シラカシ林があったが、徐々に照葉樹林へと戻っていくのだろうか。
狼煙台付近は賑やかだ。よく歩かれているルートなのだろう、落ち葉を掻いている人たちも見かけた。すっかり葉を落とした木々の間から街を見下ろす。
八王子山についた。盆地の向こうに鬱陶しいほど大きく富士が聳えている。山が大きすぎるのだ。甲府の街は山々に圧倒されて見える。
千代田湖側へ回り込むと甲斐駒ヶ岳がくっきりと見える。池泉と築山、庭園だ。和田峠に至り、車道を横切って金子峠へ尾根道をゆく。人影はなく、八ヶ岳から吹き付ける風に揺れる木々の音が聞こえるだけだ。落ち葉は厚くたまり、滑りそうになる。金子峠から宗教施設の脇を抜け、花崗岩が露出したちょっとした岩尾根になった。程なくして淡雪山である。
興因寺山から穴口峠に至り、尾根道からしばし別れて山肌を下る。山路を歩きながら考える。考えていると、古湯坊温泉に出た。営業しているようには見えない。ほんの数十年前までは、山を歩いていればそこで生活する人々に出会ったのだろう。人は山を下り、山は荒れている。
荒れた若いアカマツ林になる。枯れ木も目立つ。ザイセンチュウにやられたあと更新したのだろうか。
山梨甲府線を少し歩いて、再び要害山へと森に入った。要害山城跡に背後から至る。確かに遺構があるようだ。城跡にはススキが茂っている。もう日差しは弱くなってきた。風が強く吹いている。枝が落ちてくる。身の危険を感じた。空腹でもある。
要害温泉への道脇に並ぶアカマツは見事で、薬剤注入もして大事にされているようだ。要害温泉も営業していないのだろうか? 静かである。落ち葉が転がる音が聞こえる。
相川ぞいを下る。護岸で固められた階段のように落ちていく川だ。だんだん街の中に入ってゆく。年の瀬までもう少し、武田神社はまだ静かだ。空腹を覚えながら参道を下っていくが、どこも開いていない。
駅周辺でコーヒーにありつき、買い物をして風呂に行く。ネギを背負って部屋に帰った。
(高柳)
