鞍掛沢〜乗越沢〜日向山
実施日:2024年8月3日
山 域:南アルプス
参加者:高柳達志(L) 、他3名(AL,M1,M2)
行 程:6:20矢立石駐車場→7:40尾白川林道終点→7:50尾白川入渓→9:20鞍掛沢出合→11:30乗越沢出合→13:00鞍掛山コル→14:50日向山→16:20矢立石駐車場
崩壊した林道を終点まで歩き入渓点へ。すでに気温は高く沢が待ち遠しい。沢への下降はフィックスロープがあるが急で危ない。降りきると朝日を受けた尾白川が、眩しいほどの煌めきとともに迎えてくれた。
3x4m滝は右岸巻き。夫婦滝は右岸のスラブをLがロープを出して登る。残置スリングあり。湿ったざらつく岩肌のフリクション感覚がわからず、中ほどの段差で苦戦。戻れないので側面のリスにハーケン+スリングで手がかりをつくった。ハーケン残置、悔しい。上部もツルツルでずりずりと登った。右岸にフィックスロープ付きの巻道があり、M1はさっさとそちらを登っている。さらに後続パーティーもそちらを登り、まさに登ってきた滝壺に歓声をあげながら飛び込んでいる。なんだかなぁ。M2はプルージックとゴボウ、ALはビレイで確保して登った。
鞍掛沢に入ると手頃な滝がコンスタントに現れ、ほとんど水流を浴びながら楽しく直登。途中瀞で泳いだり滑ったり飛び込んだり。M2がメガネを落としたが、M1が潜水して拾い上げた。瀞はエメラルドグリーンに澄んだ水をたたえ、真っ白な花崗岩の河床が夏の日差しを反射する。見上げれば雲ひとつない青空。ハングした滝の下で水に打たれ、滑り、泳ぐ。水との戯れに時間を忘れる。ハング滝は左岸を巻いた。
乗越沢出合の直前の小滝で、前を行っていたM2が左岸中ほどで登れなくなる。ALが水流の中を行けば問題なかったので、Lがロープをフィックスしゴボウで登らせた。ALは岩にしがみつくM2のおもしろ動画が撮れたと言って余裕綽々だ。
乗越沢の出合を少し通り過ぎてしまった。出合で長めの休憩。出合の10m滝は左岸を巻いた。20mナメ滝はLとM2は右岸ルンゼ状を登った。ALとM1はナメの中央を登ってきた。つづく小滝は全て水流の中を登った。最後のナメ滝8mは左岸を巻いた。アザミが痛い。
徐々に水が伏流するようになり源頭手前で水汲み休止。コルまでのツメはルートファインディングを間違えて苦労している記録を散見したので注意して登ったが、明瞭な踏み跡があったので迷わなかった。ザラつく足元で笹を掴みながら登り、コルに到着。沢を離れると暑さは容赦なく、汗が噴き出る。鞍掛山に登る元気は無くなってしまった。
コルを吹き抜ける風に汗を乾かしたあと、下山を始め、緩やかな尾根を快適に歩く。日向山までの登り返しで暑さに喘いだ。ピーカンの日向山は人もまばらだった。快適な登山道を降りてヒグラシの声が聞こえる頃に登山口についた。尾白の湯で汗と汚れを流し、盛夏の沢登りは充実感と共に終わった。
(高柳達志)