2月・月例山行 硫黄岳

実施日:2024年2月11日
山 域:南八ヶ岳
参加者:内山章、渡辺徹臣、榑林秀倫、青木信子、羽田隼人
行 程:美濃戸口7:50→8:43美濃戸→9:30林道終点→10:36赤岳鉱泉→12:40赤岩の頭→13:25硫黄岳→13:55赤岩の頭→14:53赤岳鉱泉→16:08美濃戸→16:55美濃戸口→17:19八ヶ岳入口五差路


この硫黄岳登山は新年会の時に冬山入門として計画した。参加者は5名。
岩山が連なる南八ヶ岳の中にあって硫黄岳は凡庸なイメージがあるため単独で登ることは少ないかもしれない。だからといって登る価値がないかというと決してそうではない。今回の山行では硫黄岳の魅力を改めて認識することができた。
考えてみれば3連休の中日である。到着した時、ちょうど美濃戸口の駐車場は満車になってしまった。結果、内山さんが下の五差路に車を置いて走って上がって来てくれた。パーティ最高齢の人が。
奥の美濃戸まで車を入れるのを諦め、長い林道歩きから本山行は始まった。しかし天気は上々。見上げるとダケカンバの霧氷が輝き、我らの心を躍らせる。
先の月曜日は南岸低気圧で大雪だったが、それから六日程度経過している現在、林道の終了点から山道に入ってもトレースが安定している。雪の谷を登りながら、隼人君が「八ヶ岳ブルー」と言った。「八ヶ岳ブルー」か。私も聞いたことがある。厳密な定義はないと思うが、そういう言い方をするならば、もっと紺に近い、深い青色でなくてはいけないのではないだろうか。
赤岳鉱泉でアイゼンを装着。まだしばらく不要な気がしないでもないが、早目の装着を心がけることが大事だ。赤岳鉱泉を発つころには既に11時になっていた。
忌中明けで久しぶりに山に来た徹臣さんがやや遅れていたのでペースを下げたつもりなのだが、赤岳や横岳西面が次第に姿を現すと、どうにも気持ちがはやってくるのを抑えることができなくなってしまった。そして赤岩の頭に着いた時、そこにはまさに「八ヶ岳ブルー」の空の下に立つ隼人君の姿があった。
赤岩の頭は雪原を渡り、頂上直下の岩場を抜けた先に、標識がなければどこが頂上なのかはっきりしない硫黄岳山頂に到着した。時刻13時半。今日の硫黄岳は冬の八ヶ岳とは思えない穏やかな世界だった。
下山は積雪が程よく多く、程よく踏まれ、むしろ夏より歩きやすい道を、赤岳鉱泉を経て美濃戸、美濃戸口へ。さらにその下の車がある五叉路まで歩くのだが、この車道がむしろ歩きにくくて厄介であった。
長い旅だったが元気に下山できた。ただその後、もみの湯の熱々の露天風呂から出た時、体も頭もクラクラになってしまった。


(榑林秀倫)

2024年02月11日