笊ヶ岳

実施日:2024年5月25~26日
山 域:南アルプス
参加者:髙栁達志 他1名
行 程:[5/25]硯島小学校跡5:50→6:20硯の里キャンプ場尾根取付き→10:201828m三角点→15:502500m地点C1 [5/26]5:00C1→5:20小笊→5:40笊ヶ岳-7:50布引山→12:00広河原→14:15老平駐車場

 

老平登山口駐車場はすでに満車で小学校跡のグラウンドに車を停めた。老平集落を見下ろしながらキャンプ場へ舗装路を歩き、ランカン尾根に取付いた。
尾根をひたすら上る。炭焼き窯の石積みが残る薪炭林、檜の分収林の人臭い山を歩く。檜林はブッシュが濃い。ナラのほとんどはナラ枯れ被害を受けていた。
地形はわかりやすく、ピンクテープも時々あるので迷うことはない。大金山への尾根と合流する1350m地点までフラスを出したミズナラが見られた。1828三角点までの尾根上にミズナラの巨木が数本あり、それらはまだ穿入を受けていなかった。ここまでくると天然の森といった様子だ。
1500m前後でブナが目立つようになり、林床はイワカガミが目立った。1700m前後でシラベなどの針葉樹林となり、あとはテンバまで亜高山の森を徐々に上がっていく。途中細い尾根もあったが緊張するような場所はなかった。
岩場にクモイコザクラが咲いていた。小笊と笊ヶ岳の間のコルでの幕営を当初考えていたが、雨が降ったら嫌なので早めに2500mほどで見つけた平地に決めた。雑炊を食べて就寝。読書しながら横になったが、18:30には寝たはず。防寒着を十分に持ってこなかったので寒かった(フリースと薄いダウンジャケットのみで、下半身が寒い)。
3:00過ぎには起床したが寒すぎて動きが鈍く出発は5:00に。樹林の間から朝焼けが見えて眺望の期待が高まるが、山頂に近づくにつれてガスが出てくる。小笊と笊ヶ岳の凸部はハイマツ。山頂に立つとアルプス側は綺麗に見えていた。富士山側はガスだがコーヒーを淹れながらしばらく粘る。日差しが強くなるについてれガスは薄くなっていき、雲海に浮かぶ富士山が見えた。山頂には誰もこず、独り占め。山で夜を過ごしたのは私たちだけだったようだ。
1時間以上のんびりしたが下山を始め、気持ち良い樹林を歩きながら布引山を通過し、ガレでアルプスの最後の眺望を惜しんで奥沢へ降る尾根に入った。あとはひたすら降りて広河原まで。急かつ単調で、登るにはうんざりしそうな道だ。1700mほどからカラマツ造林地となって打ち捨てられた搬機やウィンチがあった。ナラはほとんどなくナラ枯れもなかった。途中すれ違ったのはいずれもトレラン風情の人たち。奥沢の渡渉は岩伝いに。斜面を切り取った道の跡を歩いて廃屋に到着。
途中の壊れかけた橋やガレ上の道は結構危ない。ランカン尾根よりよっぽど危険ではないだろうか。程なくして軽トラが通れるくらいの道になって駐車場までぷらぷらと歩いた。villa雨畑でくつろいで帰った。
(髙栁達志)

 

2024年05月25日