甲府近郊の山、湯村アルプス 湯村山~法泉寺山~八王子山~天狗山

実施日:2024年6月22日
山 域:甲府市北部の山
参加者:中安正議
行 程:13:20湯村山→14:00法泉寺山→14:30八王子山→15:00天狗山→15:44湯村塩澤寺→16:05緑が丘陸上競技場

 

土曜日の午前9時起床、気怠い朝を迎える。昨夜は飲み過ぎた。寝床の横には脱ぎ捨てられた衣服が散乱している。どうやら風呂にも入らずに寝たらしい。昨夜帰宅途中で時計を見たら12時を廻っていたことは覚えている。
昨日行った店は甲府駅南口の山小屋酒場「久仙」。旧広河原山荘の管理人塩沢久仙さんの御子息顕慈さんが、この4月にオープンした店だ。塩沢久仙さんには生前、大変お世話になった。息子さんの顕慈さんの料理の腕前も定評がある。洗練された食材を提供する粋なお店だった。甲府に来られたときはぜひ訪れていただきたい。という訳で、美食に舌鼓を打ちながら、キープしていたウイスキーボトル1本を空けてしまった。
まあ、そんな話はどうでもよい。この堕落しきった身体を浄めなければならない。そうだ、山へ行こう。幸い我が家は山裾にあり、家から歩いて山に行くことができる。車を運転しなくてよいので二日酔いでも問題はない。我が家の西側には、湯村山、法泉寺山、八王子山が聳える。これら山なみの裏には、まだ登ったことのない天狗山が鎮座するという。行ってみよう。この甲府市北部の低山を私は勝手に「湯村アルプス」と名付けた。
正午がとっくに過ぎてから行動を開始する。まずは近所の行きつけのパン屋(栄や)に寄って、昼食用のパンを三個買う。ここのパンはとても美味い。一個は待ちきれず、すぐに食ってしまった。
緑が丘の体育館脇から湯村山へ取り付く。ラジオをかけながら歩く登山者とすれ違い、むかつく。私は山の静寂感が好きなのだ。ラジオはやめてほしい。
湯村山から本格的な登山道となる。この道は、クロスカントリースキーのコーチをしていた頃、よく選手たちのトレーニングに使ったので、状況は熟知している。夏は蜂がいるので注意が必要だ。
四阿で休憩し、甲府盆地の眺望を楽しみながら昼食のパンを食べる。そこから僅かで八王子山だ。八王子山の山頂からは富士山を拝むことができる。八王子神社にお参りして、天狗山に向かう。白い花崗岩の尾根を下ると天狗山への分岐点に至る。とても不明瞭な分岐だ。看板がなければ知らずに通り過ぎてしまいそうだ。


滑りやすい急斜面をひたすら下る。こんな下りのどこに天狗山があるのだろうと思っていると、突然こんもりとした高さ4メートルほどの石積みが現れた。そこが天狗山だった。樹木に覆われてまったく展望はないが祠があり、なにか神聖なところらしい。
そこからまたヌルヌルした急斜面を下ると、舗装道路に出た。そこから住宅街を下って行くと、見慣れた湯村の街中に入った。
もう3時間以上歩いている。足と腰が痛い。どこかに腰かけて休みたい。丁度、緑が丘陸上競技場で陸上競技の試合が行われており、スタンドに腰かけて観戦している振りをして、休む。百メートル10秒88の快走をまじかで見ることができ、ちょっと得をしたような気分になる。陸上競技場から湯村アルプスがよく見えた。


(中安正議)

2024年06月22日