初めてのアイスクライミング ~芦安・上荒井沢氷瀑群カモシカルンゼ~

実施日:2025年2月15日(土)
目 的:アイスクライミング
山 域:南アルプス
参加者:金丸、中安、渡辺、木村、他1名

初めてのアイスクライミングに挑戦! でも、私のアイゼンはぺツルのイルビス、平爪です。金丸さんに訊くと、登りにくいけど大丈夫とのことでした。バイルはなくても貸してくれるとのことです。
桃の木温泉から先の林道はゲートが閉められており車では入れません。桃ノ木温泉の駐車場に車を停めてフロントに挨拶に行くと、桃の木温泉の女将さんは快く駐車を許可してくれました。
所々崩落して分断された林道を登って最初に現れた氷瀑はトリコルネでした。高低差50mほどの見事な氷瀑でしたが、先行パーティーがすでに取り付いていたので、私たちの登る余地はありません。もうひとつ先の氷瀑を目指しました。出発して1時間ほどで、芦安氷瀑エリアの名所「カモシカルンゼ」に到着しました。発達した氷瀑が圧巻です。
中安さんがビレイして金丸さんがリード。ロープはどんどん伸びていきます。50mのロープでは終了点に到達できず、やむを得ず途中にアイスハーケン2本打って支点を取りました。こうして、金丸さんのおかげでトップロープ状態で登れるようになりました。人が登ってるところ見てると、登れそうな気がするのですが……。
中安さんが「次は誰?」と訊くと、直樹さんが、
「中安さんが登れたらみんな登れますから」と言ったので、中安さんは「しょーがねーなー」と言って、しぶしぶ二番目に登り始めましたが、アイススクリューの回収に疲れて、途中で撤退。ロープにテンションかけて下りて来た中安さん曰く「アイスクライミングは諦めが肝心」
腕がパンクするまで頑張ってしまうと、2回目が登れなくなるからだそうです。ありがとうございました。
塩島くんと木村は、1回目核心部の氷柱まで到達しましたが、腕パンパンでギブアップ。
「墜ちてもいいから、もうちょっと頑張ってごらん!」という中安さんの声に励まされて氷柱にかじりつきましたが、やっぱり墜ちてしまいました。中安さんのピンと張ったトップロープのおかげで、恐怖感はありませんでした。直樹さんは、核心部を淡々と切り抜けて、もちろんトップまで完登!!!
木村の2回目は、お借りしたアックスのおかげもあり、核心部で苦戦しましたが、なんとかトップまで登れました! 平爪でよく頑張りました(笑)。中安さんに「ミトンでアイスクライミングする人は珍しい」と言われてしまいました。
午前中は日陰で荒涼とした氷瀑が、午後には日が差して蒼氷がきらきらと輝いて、それは美しい光景でした。
日もかなり西に傾いた頃、金丸さんがトップロープの回収に登りました。なんとタフな方でしょう。懸垂下降の支点を作り変えているようで、なかなか下りて来ません。やっと姿が見えると、大きくロープに振られて岩に激突して大きな音がしましたが、その後何事もなかったかのように地上に降りてきました。
ロープを巻き終わって下山を開始すると、金丸さんの様子が変です。左膝が痛くて歩けないそうです。すると直樹さんが金丸さんのザックを受け取ると胸に抱えました。そして、金丸さんは空身で、両手に持った灌木を杖にして、ゆっくりと下り始めました。
中安さんは骨にヒビが入ったんじゃないかと言っていましたが、下山後、病院に行ったら骨には異常はなく、筋を痛めただけとのことでした。痛みが治まるまでは、しばらくは安静にするそうです。どうぞお大事になさってください。
最後になりますが、皆様のおかげでとても楽しめました。ありがとうございました。
(木村)


 

2025年02月15日