穂高連峰の山行報告
実施日:2022 年5 月2 日〜4 日山域:北アルプス 穂高連峰
参加者:榑林秀倫、M 氏(非会員)、K 氏(非会員)、Y 氏(非会員)
行程:
5/2 上高地バスターミナル(6:03)→明神(6:55-7:06)→徳沢(7:49-8:18)→横尾
(9:07-9:27)→本谷橋(10:34-10:52)→涸沢(12:47)
5/3 涸 沢 (6:15)→ 北 穂 高 岳 (9:15-9:37)→ 涸 沢 (11:50-12:28)→本谷橋(13:20-13:28)
→横尾(14:19-14:26)→徳沢(15:37)
5/4 徳沢(5:55)→明神(6:45-6:53)→上高地バスターミナル(7:45)
この度のGWは大学の後輩からの誘いがあって、久しぶりに穂高を訪れる機会が得られ
た。春の穂高なんて何度行ったっていい。
M さん、K さんとは2 日の朝、沢渡で初顔合わせだった。どんな挨拶をしたっけか。と
もかくタクシーに乗り込み、いつものように上高地に入る。そこに現れるのは快晴の
空の下、雪を抱いた穂高連峰。いい山旅が期待できそうだ。
明神、徳沢を経て横尾へと向かう。この次来られるのはいつになるかわからないし、
もしかしたら最後かもしれない。一歩一歩かみしめるように歩こう。
今回、徳沢と横尾の間の道が工事中で、一旦梓川の対岸にわたる迂回路が設けられて
いた。これはこれで新鮮でよかったと思う。
本谷橋でアイゼンを装着。春山の場合、以前は涸沢谷の谷底を歩いたと思うが、今年
は谷底の雪が寸断されていた。小屋の方の尽力によって夏道に沿って雪面がカットさ
れていて、有り難くそこを進む。
朝は晴れていたが、涸沢に着いた時には吹雪に近いほどの雪だった。そうした中、大
手ゼネコン社員 3 名がそれぞれ整地してテントを設営。私は後輩Y 君のテントに入り込
む。涸沢と言えば生ビール。楽しみにしていたのに寒くてそれどころではなく、残念
だ。ちなみに、ビールは\1000 に値上がりしていた。さらにちなむと、テント代一泊
が一泊\2000 だった。(-"-)
雪は一晩続き、風も吹き続けていたが、3 日の朝は、、、晴れーっ!!
穂高連峰が紅色に輝く美しい夜明けを迎えることができた。
予定通り北穂を目指す。すれ違った警察官から、昨日、
北穂沢で表層雪崩に巻き込ま
れたパーティがあったと説明があった(けが人はなし)。実際、奥穂方面の小豆沢に
は雪崩の痕跡があった。ただ、今シーズン、全体に雪は少なく、大規模な雪崩の心配
はなさそうだ。
北穂沢をじわじわと登り、北穂登頂を果たした。その眺めの素晴らしさは、いちいち
表現しきれない。各自ご想像願いたい。
元のルートを涸沢へ降りるが、M さんが足を滑らせてしまった。幸い、下にいたメン
バーが彼を止めて大事にはならなかったが、滑落を停止できないことが分かったの
で、それ以降、用意してきた補助ロープを使用した。
涸沢で私は荷物をまとめ、3 人と別れて上高地へ下山した。その時すでに、なぜかか
なり疲労を感じていた。横尾では休んでも回復せず、徳沢との中間点でまた休みをい
れてしまった。上高地最終バスは5 時半。もうあきらめて徳沢で泊まることを決意し
た。
3 時半過ぎに徳沢着。幕営料を払って指定地にツェルトを設営したが、実態としては
かなり割合の緊急露営で、自販機で買ったアクエリアスを飲んで、直ちに倒れるよう
に眠った。
一方、涸沢の3 人は雪の峰々に囲まれた涸沢ヒュッテのテラスで、生ビールで一杯
やっていたのだった。
翌朝5 月4 日、明るくなった頃に起床して、行動食の残りのピーナッツを少しかじり、
上高地へと下った。
バスを沢渡で降りたのが 8:40。まだ朝だったけど、温泉には入れた。よかった。
(榑林秀倫)