酷寒の根子岳、バックカントリースキー
実施日:2025年2月22日(土)
山 域:菅平高原
参加者:中安、他1名
2月11日の入笠山に引き続き、また、日本山岳会山梨支部の小池氏とバックカントリースキーに出掛けた。お互い暇なのである。
日本列島は今冬第二弾の寒波に襲われ、目的地である菅平高原の上空にも、しっかりと大陸からの寒気団が居座っている。道中の清里で気温はマイナス9度であった。
奥ダボススノーパークに着くと、第一駐車場は満車だったが第二駐車場はがらがらだ。三連休にしては空いている方だ。第一トリプルリフト一本でゲレンデトップに出る。高気圧に覆われているはずだが、西高東低の気圧配置が強力なので、天候は雪で根子岳山頂は霧の中である。気温が低いので、パウダーとまではいかないが、雪質は良い。下りは楽しめそうだ。
例年よりは寒いと言っても、歩き出せば汗ばんでくる。避難小屋で一回休憩して、その後は緩やかな斜面を直登して、白いガスの中を一気に根子岳山頂を目指す。山頂直下は樹林帯の中にトレースがあるが、スキーで登る場合は樹林帯を避け、南斜面をトラバースした方が楽だ。気温が低く風も出てきたので、手袋の中の指先の感覚がない。氷点下二十度に近い。この状態が三時間も続けば確実に凍傷になる。早く山頂に着いて、下らなければと心が焦る。
霧の中から突然祠が現れる。根子岳山頂である。今年は積雪が多く、祠はほとんど雪に覆われている。酷寒の中、写真を撮り、シールを剥がしビンディングを滑降モードに切り替えて、ホワイトアウトの山頂をあとにする。
視界は十メートルほどで、目印の赤旗を頼りに下る。視界が効かないので平衡感覚が失われ、滑っているのか止まっているのかも分からない。しかし、雪質が良く、比較的容易にターンができるので、みるみる高度は下がっていく。
避難小屋あたりで霧が晴れたので、そこからは動画の撮影会だ。コースはガタガタだが、雪が乾燥していて軽いので、スキー板がすぐに浮き上がり快適である。一時間もかからないでゲレンデトップに到着する。
下山後は東御市の湯楽里館へ直行し、冷えた手足を温める。入館料五百十円とはありがたい。そこからノンストップで帰宅後、小池氏と徒歩で近所の私の行きつけのパブ「1173ⅯⅭ」へ夕食を兼ねて飲みに行くと、我が山岳会の若手会員、髙栁君が一人で焼きカレーを食べていた。当然、仲間に入れてやった。前勤務地が釧路市の小池氏、北大卒の髙栁君、そして夕張市出身の私で、北海道繋がりということで、大いに場が盛り上がったのは言うまでもない。
(中安)
