富士山 ~富士宮口から単独日帰り~
実施日:2024年6月1日
山 域:富士山
参加者:内山章
富士山は我々にとって馴染み深い山であるが、冬季のような厳しさを追及するのと違った残雪期ならではの趣がある。
富士宮口五合目までの富士山スカイラインは5月13日から時間による交通規制が解除され、行動時間が制約されなくなったこと比較的天気が良さそうなことからピンポイントでこの日を選んだ。
7時20分、富士宮口五合目の宝永入口から登山開始、霧雨なので合羽のズボンは履かなかった。ズボンは濡れたが途中で下山者と会話し、「6時の時点で九合目から上は晴れていた、ハイドレーションは凍ってしまい使えなかった」とのこと。
9時20分、八合目、この間霧雨~小雨、多くは夏道を行くようだが敢えて雪渓に入り直登する者もいる。こちらはもちろん後者。食糧を口にしてサングラスと手袋を着用、ピッケルを出す。雪渓に入ると雪は締まっておらずズルズル滑るので早々にアイゼン着用。晴れたり曇ったりガスったり。
11時45分、富士宮口頂上、頂上直下に雪はないが少し下まで雪渓はしっかり繋がっていた。目的とは言え標高差およそ400メートルのうんざりするぐらい長い単調な登高。この間、夏道に見える登山者に負けないスピードを維持するのはかなりキツかった。再び食糧補給して剣ヶ峰へ。
12時15分、剣ヶ峰、写真撮影や景色を堪能したあと下山開始、薄手の手袋では指の感覚がなくなってしまった。
12時45分、富士宮口頂上から下降し雪渓を下る。アイゼンを滑らせながら調子よく下る。シール登高のBCスキーヤーに遭遇、「シールだけで大変ですね」の問いに「いや~楽しいですよ」だそうです。
13時50分、元祖七合目、八合目で夏道に移らなかったのでこれは雪渓を下り過ぎ。ブル道をたどったり少しロスした。アイゼンを外す。
14時5分、新七合目で三たび食糧補給。14時55分、富士宮口五合目帰着。
追記
インターネット上でルート取りによっては登山口のバリケードを通過することなく入山できるという複数の情報が見られた。先々シーズンの経験では同ルートでも多少の後ろめたさを感じながら入山したが、今シーズンここに限っては注意喚起なども見当たらなかった。自分としては、―富士登山における安全確保のためのガイドライン(主に夏山期間以外における注意事項)―を解釈して臨んだ。
(内山章)