山梨県山岳連盟総合研修会に参加して
実施日:2024年10月19日(土)~20日(日)
山 域:奥秩父山系
参加者:舟久保、中安、榑林
日 程:[10/19]9:30~15:00樫山・外岩体験会、16:00~18:00みずがき山リーゼンヒュッテ・研修、18:30~懇親会[10/20]8:00~11:00魔子の山記念登山、14:00~15:00木暮理太郎碑前祭
令和6年度山梨県山岳連盟総合研修会の案内メールが来た。岳連の長老たちが何かまた楽しそうなことを企てているようだ。内容を見て行きたくなった。興味をひかれる内容が三つあった。
一つ目は、研修で日本山岳会山梨支部の理事、矢崎茂男さんが講演することだ。矢崎茂男さんは私が事務局を務める山梨文芸協会の会長だ。義理でも行かねばなるまい。演題は「木暮理太郎と大島亮吉」だ。木暮理太郎はよく知らないが、大島亮吉の著書は、若い頃よく読んだものだ。矢崎会長は、講演を始めて暫くして、私が出席しているのに気が付いた。目が合って動揺しているのがわかった。講演の内容はとても面白かった。しかし、木暮理太郎と宮沢賢治を結びつけるには、ちょっと無理がある。それと、途中で突然私に質問を振るのは勘弁してほしい。
二つ目は、魔子の山へ記念登山することだ。魔子への登山口は2年前、私が伐採した県有林だ。魔子への登山道は県の森林文化の森に指定されており、登山道を保護するために登山道周辺は残置森林として、伐採せずに残しておいた。お陰で、登山道を登る参加者は誰も伐跡地に気が付かなかったようだ。
山梨県山岳連盟の小宮山会長と鶴城山岳会の上原さん、そして我が会の舟久保さんとで最後尾を歩く。参加者は三十人ほどいようか。膝がいてえ、腰がいてえと泣き言を言いながら登るが、昨夜の懇親会であれだけ飲めば自業自得だ。病気が治らないのは当たり前だ。
標高1700メートルの魔子の山、カラマツ林の垣間から眺望できる瑞牆山の岩峰が芸術的だ。金鉱跡の人穴に潜ったりして童心に帰った。
三つ目は、木暮理太郎碑前祭だ。気にはなっていたが、今まで一度も参加したことがない。奥秩父の父と呼ばれる第三代日本山岳会会長、小説のネタになるかもしれない。碑前での内藤顧問の講和にも興味をひかれた。内藤さんの読書量には感服の至りである。よく調べたものだ。
さて、前夜の、みずがき山リーゼンヒュッテにおける懇親会に話を戻そう。席に着くも、周りは私の面識のない方々ばかり。訊くと皆日本山岳会山梨支部の会員とのこと。格調の高い登山談義をしなければと思い緊張したが、酒が入ると誰とでも意気投合してしまうのが私の長所でもあり短所でもある。偶然、向かいと隣の席の方はバックカントリースキーの愛好者で、話は大いに盛り上がった。
酔い潰れて講堂へ行き、持参したシュラフに潜り込む。寝る時は周りには誰も居なかったはずなのに、朝起きると大勢のシュラフに取り囲まれており、びっくりした。夜中に、外で飲んでいた学生たちが潜り込んできたのだ。爆睡していたので気が付かなかった。
するとその中の一人がシュラフから這い出て来て「おはようございます」と私に挨拶するではないか。よく見ると我が会の榑林だ。「おまんはなんだ?」と訊くと、昨日、外岩体験会に参加した後、外で学生たちと飲んでいたという。榑林は魔子の山へは登らずに、朝、帰って行った。顔色が悪い。
昨夜は雨が降っていたが今朝は日本晴れ、秋の週末、たっぷりと山を楽しむことができた。
(中安)